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字幕にまつわる用語 川村インターナショナルの翻訳ブログ

動画の字幕はキャプション?テロップ?字幕にまつわる用語あれこれ

今回のブログでは、字幕の呼び方についてご紹介したいと思います。

かくいう筆者は生粋の動画翻訳のプロではありません。業務上クライアントから動画の翻訳を依頼されることが多かったため、今では担当的な立場になりました。いきなりこんなことを聞かされると不安になってしまう方もいるかもしれませんが、そこは品質にこだわる川村インターナショナルの一員として、決して妥協せずに全力で取り組んでまいりました!そして今では胸を張ってなんでもご相談ください、と言えるようになりましたのでご安心くださいね。

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そんな形で字幕の世界に足を踏み入れたので、当然最初は業界用語についてもよく分かっていませんでした。そしてそれは依頼するお客様の側も同じことです。当社に依頼されるのは、映画業界における字幕翻訳などではなく、産業翻訳の一コンテンツとして動画に字幕を付けたいというお客様です。とりあえず対応できますか?といったお問い合わせをいただくのですが、その時の呼び方が、字幕だったり、キャプションだったり、テロップだったり、時にはスーパーだったりするわけです。


ここはひとつはっきりさせようじゃありませんか。全部同じことなんですか?違うんですか?と!

目次[非表示]

  1. 1.字幕スーパー
  2. 2.キャプション
  3. 3.クローズドキャプション(CC)
  4. 4.字幕とテロップ
  5. 5.サブタイトル
  6. 6.まとめ
  7. 7.川村インターナショナルのサービス

字幕スーパー

この呼び方は、もとは映画の編集技術用語のスーパーインポーズから来ています。原義は重ねるという意味で、映画フィルムに字幕のフィルムを重ねて焼き付けることで映画の字幕を作成していたことから字幕スーパーと呼ばれることになりました。昭和時代の呼称の名残ですね。


キャプション

もともとは写真や絵などの見出しや説明書きを指していたものから、字幕の意味も追加されました。そして、英語としてのキャプションの意味は、音声を書き起こして表示したものを指します。

そのため、翻訳されて字幕になったものは厳密にはキャプションとは区別されるべきという意見もありますが、そのあたりの定義は特に定まっていないようです。

クローズドキャプション(CC)

クローズドキャプションは、聴覚に障がいを持つ方も音声映像を楽しめるように米国で開発された表示技術で、視聴者側の設定で表示・非表示を切り替えられるものを指します。オンライン動画共有プラットフォームのYouTubeでも、公開者の設定によって、自国語や外国語の表示を切り替えることが可能です。

一方で、操作に関係なく視聴者全員に表示する形式をオープンキャプションと呼びます。初めからファイルに字幕を埋め込んで表示するオープンキャプション方式の動画も多く見られます。

字幕とテロップ

一番混乱する表現です(当社比)。字幕のことをテロップと呼ぶ人もいれば、映像内の文字をそう呼ぶ人もいます。厳密にはどちらも間違いではないようなので、確認が必要になります。


テロップは、商標が一般的な名称になったものです。セロテープやバンドエイドのようなものですね。

「テロップ」という語は「字幕合成にも用いられる静止画表示装置」の呼称であったものが、日本の放送業界では、全画面表示の静止画自体や、この技術を応用した字幕表示技術、そしてその字幕自体を指す一般名詞に転じた。

Wikipediaより)


当社では、映像内で説明的に表示される文字のことを便宜的にテロップと呼んで区別しています。「映像内のテロップは翻訳しますか?」と質問されれば、何を指しているか理解していただけるかと思います。

上のスクリーン画像の場合、当社では、映像内に表示されている「川村インターナショナル オンラインセミナー間もなくはじまります」をテロップ、字幕として追加された「Please wait for a while.」を字幕と呼んで区別します。


しかし、ここで厄介なことに、アメリカではテロップのことをサブタイトルと呼ぶのです。

サブタイトル

英語のSubtitleと日本語のサブタイトルで一般的な意味が違ってしまうので、これがまたややこしい。英語でも文字通り副題という意味を持ちますが、第一義はキャプション(字幕)とイコールです。日本ではサブタイトルと言えば副題をイメージするのが先になるのではないでしょうか。英語では、題名の”Title”に”Subtitle”も含まれるのが通常のようです。

まとめ

いかがだったでしょうか。改めて確認すると、業界用語として定着したカタカナ英語が技術の発展で意味が変わり、独自に定着してしまったことで、呼び方も意味もとてもふわっとしていることが分かると思います。それほど大きな誤解にはつながらないので問題になることはないと思いますが、翻訳を依頼していただく際にちょっと思い出していただけたら幸いです。

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川村インターナショナルのサービス

川村インターナショナルでは、オンライン需要に即したさまざまなコンテンツの翻訳+αのご要望にお応えします。品質を求めるマーケティング動画やeラーニングから、AIを活用した低コストプランまで、お客様のご要望にあわせて柔軟にご対応いたします。「何から始めていいか分からない!」という方は、ぜひお気軽にご相談ください

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