アメリカ出張の際に知っておきたいこと(現地編その1)
さて、アメリカへの出張が突如決まったとします。まず何から手を付けたら良いのか悩みますよね。
でも安心してください!出発前の準備から現地で気を付けたいこと+知ってると便利なこと等の余談まで、アメリカ駐在中の社員がご紹介します。
新型コロナウイルスの影響で出張どころではない状況になってしまいましたが、また再開したときに備えてイメージトレーニングしておくのは大事です。
前回(アメリカ出張の際に知っておきたいこと(準備編))はアメリカへの出張が決まったあと、日本でどのような準備をしておけば安心して飛び立てるかについてお話ししました。でもどれだけ準備をしていても、やはり何が起こるか分からないのが海外出張です。現地で本番を迎えるまで無事に過ごすことが一番大事ですよね。そこでシリーズ第2回目の今回は、アメリカに着いてからの話、現地で気を付けたいことについて紹介したいと思います。
空港に降り立った瞬間から気を引き締める
脅すわけではないのですが、まずは安全面について話しておきましょう。最も大事なことですよね。
個人的な意見ですが、日本は目をつぶってても歩けるぐらい安全な国だと思います。もちろん犯罪が無いとは言わないですが、日本で最も人が集まる街、東京でさえも電車移動する際に席に座って寝ていられるぐらい安全ってすごいことだと思いませんか?
でもアメリカの空港に降り立った瞬間からその感覚は忘れてください!皆さん確かにフレンドリーで良い人も沢山いますが、同じくらい少しでも隙を狙っている悪い人もいます。お財布は見えるところに保管しない、置かない、おつりを手に持ったまま店外に出ない(現金を見せない)、レジで払うときはお財布を大っぴらに広げない、支払いが済んだらすぐカバンにしまうなど、日本ではあまり気にしない小さな意識付けの一つ一つが大事になってきます。
やたら話しかけてくる人にも要注意です。もちろん単に「素敵なシャツだね」「日本から来たの?大好きな場所だよ」と交流をしたいだけの人もいるかもしれません。でも注意をそらすために話しかけてくる人もいます。なんとなくその場にそぐわない雰囲気がしたら警戒しましょう。その他に心掛けておきたいことも下記に挙げておきます。
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夜は外を歩かない、どんなに近くても車を使う
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昼間であっても薄暗いところには車を停めない、夜なら街灯の近く、お店の近くに停める
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車を停める際は荷物をトランクに入れる、大したものでなくても見えないところにしまう
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カバンは必ず近くに持っておく、レストランやカフェでも隣の席に置いたりしない
- 観光地以外では人が多いところでやたら写真を撮らない、周りの人に配慮する
アメリカは完全なる車社会
前回も書きましたが、アメリカは本当にびっくりするぐらい車社会です。ニューヨーク以外、車が無ければ移動できないと思ったほうが良いです。今回はレンタカーを借りて自分で運転する場合に知っておきたいことについてご紹介します。
ちなみにアメリカではカーナビを使う人は皆無で、ほとんどスマホのGoogleマップかその他アプリを使用しています。レンタカーの場合、最新型車両が用意されると思いますので、USBコードを持参すれば車とスマホを繋いでナビとして使えます。コード類は必ず持っていきましょう!
ハザードランプはありがとうじゃない
日本では、高速道路で前が詰まっていて急に速度を落とすときや、車線変更で入れてもらった場合のお礼など、合図としてハザードランプをよく使うイメージがあります。でもアメリカでは、ハザードランプは名前のとおり「ハザード(危険)」を知らせるものなんです。走っている最中にいきなり目の前の車がハザードランプを付けたら、故障でもしたのかと後続車がびっくりしてしまうので、日本の感覚では使わないでください。
もしお礼をしたい場合は、窓を開けて軽く手を上げましょう。(前に見かけた粋な挨拶はロックの手のサインです。でもかなりレベルが高いのでおすすめしません。笑)
駐車ルールが意外に細かい
都市部だと目的地に専用の駐車場がない、またはあっても収容台数が少なくていつも埋まっている、などのパーキング事情をよく耳にします。その場合、路上駐車をすることになるのですが、この時に気を付けたいのが駐車禁止違反です。アメリカでは曜日や時間帯で区切ってルールを設定している場所が多く、自治体によっても微妙に異なってきます。また、支払い方法も横に設置されたメーターで払う場合もありますし、近くの精算機で駐車枠の番号を打ち込んで払う場合もあります(余談ですが、どちらもクレジットカードOKですのでご安心ください)。
とりあえず、気を付けることとしては車を停めたら標識を確認すること。そこに全てが書いてあります!(たまに誰かがお洒落なステッカーを勝手に貼り、肝心な部分が読めない場合もあります。笑)
そして、道路縁石のペイントの色を確認しましょう。赤は駐停車禁止、青は障害者専用、緑は短時間の定められた一定時間のみ、黄は一時的な乗降のみ、といった具合に色別で判断することができます。出張や旅行の短期滞在にもかかわらず、駐禁を取られる方をよく見かけますので注意しましょう。
歩行者は神様
日本で「お客様は神様」という言葉がありますが(ちなみにアメリカでは逆の発想で「私たちはサービス提供を拒否する権利があります」という張り紙をしている店舗をよく見かけます)、アメリカでは歩行者こそが神様です。運転中に周りの安全を確認するのはどこの国でも一緒ですが、特にアメリカでは注意が必要です。
日本で見られがちな歩行者を急かす行為や、たとえ危険でなくても歩行者がまだ横断歩道を渡り切っていないタイミングで通過するのはNGです。これは一例ですが、たとえば左折を待っている場合、対向車が来ていないとしても、まだ歩行者が渡っている最中に横断歩道の手前まで行って待っているのは「急かす行為」として見られます。気が短い人だと挑発行為と受け取り、激怒する場合もありますので絶対にやめたほうが良いです。歩行者が渡り切るまでは左折レーンで焦らず待ちましょう。
5分前行動どころか30分前行動で!
さて、現地での運転も難なくこなしたとして、大事なのはお客様とのアポイントなどのスケジューリングですよね。大枠は到着前に既に決まっているかと思いますが、現地で細かな調整をする場合、余裕を持ってスケジュールを組むことをおすすめします。
車の場合、日本での電車移動のようにスムーズには行きません。曜日によってラッシュの時間帯がずれますし、フリーウェイでは事故も日常茶飯事なので、たとえナビアプリで所用時間を事前に確認していたとしても、それよりもかなり多めに見込んで早めに出発したほうが良いです(個人的な経験では、使おうと思っていたフリーウェイの入り口が事故のために閉鎖してしまい、かなり迂回させられて焦ったことがあります…)。
たとえ早く着いても、アメリカは敷地が広くてオフィスにたどり着くまでに時間がかかるケースもあり、時間的にちょうど良かったりする場合があります。ただでさえ緊張すると思いますので、せめて遅刻の心配を取り除くことで少しでも落ち着いてミーティングに臨みたいものですね。
まとめ
さあ、これでだいぶ現地に着いてからの心構えやイメージができたはずです。次はいよいよ、本番のミーティングやイベントなどでの立ち回り方についてお話しします。現地編その2をお楽しみに!
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