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【特別オンライン会談】~with/afterコロナの翻訳業界~①WITHコロナ社会での働き方

未だ世界中で猛威を振るう「COVID-19」。

世界各国で渡航者の入国制限が敷かれ、多くの主要都市がロックダウンや移動制限(自粛)の発令を余儀なくされた。
ヒトやモノの移動が制限される中、人々の働き方も大きく変わり、ビジネスの手法にも様々な変化や工夫が見られるようになった。

未だパンデミックの収束も見えず、第二波・三波の到来も予想される2020年の夏現在に、世界各国のビジネスパートナーとこれからの翻訳業界について語る。


目次

  1. 事業活動や働き方への影響
  2. 「New Normal」な社会
  3. 翻訳業界とリモートワーク
  4. ビジネスへの影響

  5. 機械翻訳のビジネスチャンス

  6. オンライン会議システムとリモート通訳

  7. セキュリティリスク​​​​​​​

  8. 機械翻訳エンジンGlobalese

  9. 機械翻訳サービスの在り方とこれから


第一部:WITHコロナ社会での働き方

参加者


 


【コーディネーター】

前田耕二

川村インターナショナル 取締役

KI Hong Kong LIMITED 代表取締役社長

香港在住



 


森口功造

川村インターナショナル 代表取締役社長

ASAP Globalizers ゼネラルマネージャー

東京在住



 


【本日のゲスト】
Serge Gladkoff

Logrus Global 代表取締役社長

ASAP Globalizers メンバー

アメリカ合衆国ペンシルバニア州在住



 


【本日のゲスト】
Gábor Bessenyei

Morphologic Inc 代表取締役社長

ASAP Globalizers メンバー

ハンガリー在住

※ASAP Globalizersは、独SAP社からLanguage Service ProviderおよびLanguage Consultancy partnerとして認定を受けた企業が合弁して2012年に設立した会社です。ドイツのケルンにオフィスを構え、世界各国で営業活動を行っています。


事業活動や働き方への影響

前田:

ご無沙汰しております。Sergeさん、Gaborさん。


Serge:
Hi Koji, Long time no see you.


Gabor:
Long time no see you Koji, Kozo. How are you doing?


前田:
はい!半年近く香港に缶詰ですが、元気にやっています!


前田:今日は、ASAP GlobalizersのメンバーであるSergeさんとGaborさん、そして東京の森口さんをお招きして、未だ世界中で拡大を続けるコロナウイルスが、世界各国の翻訳業界にどういう影響をあたえているか。
そして、これからの「With/Afterコロナ社会」における、我々LSP(Language Service Provider)に求められる社会的役割について、議論したいとおもいます。

みなさん、よろしくお願いいたします。

前田:
では早速ですが、まずは皆さんの現況を教えて下さい。

今回の新型コロナウイルス(COVID-19)は、中国を最初に、その後東南アジア~欧州、そして北米~南米へと広まり、現在ではまさに世界中のあらゆる地域で感染者が確認されています。

特に欧州と北米のアメリカ合衆国では、20万以上の人々がお亡くなりになり、経済的にも大きな損失が発生しています。

主要都市のロックダウンや外出禁止令により、ライフスタイルや社会の在り方まで変えてしまったと言っても過言ではありません。

皆さんの事業活動や、オフィスでの働き方にも大きな影響を与えたものと思いますが、Gaborさん、いかがでしょうか?


Gabor:
そうですね。COVID-19により、欧州はひどいダメージを受けています。

特に今年(2020年)の4月は本当にひどい状況で、イタリアやスペインを中心に多くの国で地域封鎖または全国封鎖に追い込まれ、観光分野事業をはじめとした様々な経済活動が停止しました。

外出禁止令により人々は行動を制限され、都市の至るところで消毒用のアルコールが散布されたりと、まさにゴーストタウンのようでした。


前田:
欧州は観光事業(インバウンド)に力を入れている国が多いので、今回のようなパンデミックによる経済的影響は非常に大きいと思います。

※例:フランスの観光収入は日本の2倍、欧州全体では日本の14倍

※フランスの観光収入は、2020年7月時点で44億8100万ユーロ(出典: France Tourism Revenues, TRADING ECONOMICS
日本の観光収入は、2020年7月時点で9億5600万円(出典: Japan Tourism Revenues, TRADING ECONOMICS
1ユーロ123.63円(2020年9月18日現在)


森口:
日本でも、ホテルや飲食点、運輸・航空業界など観光に関するビジネスは本当に厳しい状況だと思います。

日本でも今年はオリンピックが開催され、東京を中心に4000万人※前後の観光客が訪日する見込みでした。※2019年度の訪日外国人数は3188万人

それが、蓋を開けてみるとゼロなわけですから、観光業、飲食店などのダメージは計り知れないと思います。

オリンピックだけでなく、国際会議や展示会、さらには地域の花火大会まで延期(または中止)になりました。

※国土交通省は、オリンピックが開催される2020年の訪日観光客数目標を4000万人としていました。(出典:国土交通省官公庁:訪日プロモーションの最近の動向


​​​​​​​<②に続く

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