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ネイティブに伝わらない原因?間違いがちな英語表現 第2弾


間違った言葉を使っていないのに、英語に置き換えると何となくニュアンスが伝わっていないような感じがするときはありませんか?実はそれ、言葉の意味自体は間違っていなくとも、表現としての選択が少し違っている可能性があります。普段から英語に接していたり、実際に英語圏に住んでいたりしないと分からない微妙な差のため、ネイティブでないなら気にならないかもしれません。ですが、この少しの差でコミュニケーションがグッと深まる可能性があるので覚えておいて損はありません!

今回は「ネイティブに伝わらない原因?間違いがちな英語表現」の第2弾として、そういった日本語の直訳と少し異なる表現、より伝わりやすい言葉の選択について、アメリカ英語の視点から紹介したいと思います。
第1弾はこちらから読むことができます。

目次[非表示]

  1. 1.「集中」と「集中力」は違う?
  2. 2.その行動は潜在的かも?
  3. 3.日本人は真摯
  4. 4.副反応は reaction じゃない?
  5. 5.その目的は goal か?
  6. 6.センスは良いものとは限らない
  7. 7.まとめ
  8. 8.川村インターナショナルのサービス

「集中」と「集中力」は違う?

どんな場面でもよく使う言葉かと思いますが、皆さん「集中する」ことを concentrate と言っていませんか?間違いではないのですが、集中する行為そのものを指すとき、また何か特定のタスクに集中することを想定しているときは、focus のほうがしっくりきます。ただ、「集中力」のことを指す場合は concentration で大丈夫です。微妙なニュアンスなのでネイティブでも明確な使い分けが出来ているとは限らないのですが、「集中しよう!」と声をかける場合は “Let’s stay focused!” が自然だと覚えておきましょう。

その行動は潜在的かも?

あまり考えずに取っている行動を「無意識に〇〇をする」と言いますよね。「無意識に~」をそのまま英語にすると unconsciously ですが、日本語でよく想定する場面では英語だと subconsciously と表現するほうが良いことが多いです。
後から認識できることは subconscious、逆に認識できないこと、つまり考えても分からないことは unconscious です。たとえば、“unconscious bias” という風に使うのですが、これは自覚がない偏見を意味します。この使い分けに関しても、必ずしもネイティブ全員が違いを明確に説明できるとは限らないですが、それこそ無意識に使い分けていると思います。


日本人は真摯

ニュースで日本の政府や企業などのコメントが引用された際、よく見かける言葉に sincere があります。元の日本語では「真摯」を使っていて、それを sincere と訳してコメントしたのだろうと想像がつくのですが、実は英語では同じような意味でも genuine を使うことのほうが多いかもしれません。
「本物」という意味合いがあり、スピーチなどで人柄を表すときにもよく使われます。sincere のほうがひたむきな感じですが、アメリカでは日本ほど「ひたむき」な姿勢は評価されず、話題に出やすいのはコアな部分が「本物」であるかという話です。もしかすると、そのような文化的な背景が言葉の選択にも表れているのかもしれません。


副反応は reaction じゃない?

さて、次の言葉は方向性をガラッと変えて「副反応」です。コロナ過ではよく会話に登場しましたが、最初の頃はワクチンを接種した後の副反応が辛かったですね…。英語だと side reaction だと思われるかもしれませんが、実は side effects と言います。「それって副作用では…」という疑問を持った方、そのとおりです。「副作用」の場合でも side effects を使います。ただ、文脈で判断がつくので間違われることはありません。 


その目的は goal か?

仕事の場面で「目的」を使う際、実際は「目標」という意味で口にしていることはありませんか?「目的」を英語にすると purpose ですが、もし「目指すところ」という意味で「目的をはっきりしよう」と言うのであれば、英語なら goal を選択して “Let’s have clear goals.” と言ったほうが断然に伝わります。“What is the purpose of ...” といったように purpose を使うと、理由や思想の話にも聞こえるため、goal のほうがより分かりやすいかと思います。


センスは良いものとは限らない

言葉の選択という話からは逸れますが、これもよくある日本語と英語の表現の違いです。たとえば、日本語だと「〇〇さんはセンスがある」という表現をしますが、英語だと sense は単なる「感覚」なので、それが何の感覚でどういう状態なのかを修飾しないと不自然に聞こえてしまいます。ですので、同じことを英語で言うなら “They have a good sense of ...”(何に対するセンスなのかを最後に付ける)となります。つまり、good を付けないと日本語で言う「センスがある」という意味合いにはならないので注意が必要です。


まとめ

今回は、アメリカ英語の視点から日本語の直訳と少し異なる表現、より伝わりやすい言葉の選択について紹介しました。いかがでしたか?同じ意味を持っていても、言葉によって微妙にニュアンスが違うところが興味深いですよね。普段の会話も意識してみると、他にもいろいろ見えてくるかもしれません。


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