ネイティブに伝わらない原因?間違いがちな英語表現
業務で英語を使う方なら、「日本語のフレーズを英語に変換して連絡したところ、思うように通じなかった」という経験があるのではないでしょうか。英語だけではなく各言語には特有の言い回しや、文化的な要素も含む表現が存在するため、単に言葉を置き換えるだけでコミュニケーションが取れるわけではないと感じる瞬間です。ネイティブにはなれないとしても、英語でのコミュニケーションを少しでも強化できたら良いですよね。
そこでこの記事では会話で使う基本的な言葉を中心に、日本語から変換した場合に間違えがちな英語表現を取り上げ、説明していきたいと思います。なお、同じ英語でもイギリスやオーストラリア、カナダなど場所が変わるとニュアンスも変わるため、今回はアメリカの英語を想定して話していきたいと思います。
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「会う」には Meet と See がある
こんな簡単な言葉の説明は要らないと思うかもしれませんが、意外と難しいのです。日本語だと初対面でも既に知っている場合でも「会う」という言葉を使いますが、英語だと、初めて会う場合は meet、知っている人に会う場合は see と使い分けます。(ちなみに後ろに up を付けて “meet up” とした場合はどちらにでも使えますし、「待ち合わせ」の意味なら逆に meet のほうを使います。)ですので、日本語の感覚で「来週、家族に会えるのが楽しみです」という内容を英語の meet で言ってしまうと相手が混乱する可能性があります。
「行く」にも Go と Come がある
これも単純な言葉ですが、会話中にわりと間違えてしまうケースが多いかと思います。
「行く」ならgoで、「来る」ならcomeだと覚えた人も多いかもしれませんが、場面によってはcomeを「行く」という意味で使用する場合があります。大まかなイメージとして goは、話し相手から距離が離れる場合、comeは、話し相手との距離が近づく場合に使用します。つまり、日本語の「行く」「来る」は発言者を起点とした動作ですが、英語では相手方の視点になっています。
たとえば、同僚達と話していて、自分だけ先に抜ける時に「もうそろそろ行きます」という場合は、”I’m going now” です。一方で、たとえば、「そちらのオフィスに行きます」を英語に置き換えると ”I’ll go to your office.” と言ってしまいそうですが、実際は ”I’ll come to your office.” になります 。
旅行のように、単に訪れるだけで会いに行く対象者がいない場合は go を使うため、これまた使い分けが必要です。
私用は「プライベート」ではない
日本では、仕事と私用という区別をする際に「プライベート」という言葉をよく使いますが、英語では private =「個人に留める内容」というニュアンスがあるため、実は同じようには使いません。たとえば、「プライベートの用事」を英語で “private matter” とすると、よっぽど公開したくない用事だと思われてしまいます。この場合、英語で同じニュアンスを出すなら personal を使います。メールアドレスなどの連絡先を仕事用と私用で区別する際も personal が使われますので、覚えておくと良い言葉です。
Yes と No は絶対的に使う
また簡単な言葉に戻ってしまいますが、この2つは会話の方向性を決めるため、非常に大事な言葉だと思います。日本語の場合、後ろに続く内容にかかわらず、質問に対応する形で「はい」「いいえ」を使い分けますが、英語の場合だと質問ではなく、YesかNoの後に続く内容に対応するほうが正しい形となります。
たとえば、「昨日は会議に参加できなかったのですね」という質問に答える場合、日本語なら「はい、参加できませんでした」となりますが、英語だと “No, I couldn’t join the meeting.” と内容に応じて否定から入ります。このポイントを意識するだけで、商談や会議でのコミュニケーションがより明確になると思います。
仕事メールの主語は We を多用しよう
日本語では主語を省いても大丈夫なことが多く、便利な言語だと感じます。逆に英語では必ず主語が必要になるため、誰の視点で話しているのかを意識しないといけません。特にメールを書く場合、主語によって相手に与える印象が変わるため、大事なポイントだと感じます。会社に属している場合、仕事のメールの主語は we を多用して良いと思います。誰の発言なのかを特定しないといけない場合は別ですが、それが争点でなければ、会社として取り引きをして業務を行っているため、we のほうが文脈的に自然なことが多く、またフォーマルな印象を与えることにもなります。
おまけ:アメリカ人が謝ることはほぼないが、sorry はよく使う
今回のトピックから話がそれてしまいますが、日本とアメリカで使われ方が違う言葉と言えば、sorry も挙げられると思います。「ごめんなさい」と謝る際に使える言葉ですが、他にも「気の毒に思う/残念に思う」「遺憾である」という意味でも使うため、相手に寄り添う場面で頻出する言葉です。アメリカではこちらの意味でのほうがよく耳にします。ですので、自分の身に起きたことに対して相手が “I’m sorry that...” と反応した場合、「大変ですね」と気遣っていることになります。
まとめ
今回は主に会話する場面を想定して、日本語から変換すると間違えがちな英語表現についてご紹介しました。メールと違って会話は記録に残らず、後から見返すこともないため、使う言葉を多少間違えても問題ないですが、意識しておくと英語でのコミュニケーションがよりスムーズになるかと思います。ぜひ今回の記事をもとにより効果的なコミュニケーションを図り、みなさんのビジネスチャンスに役立つことができれば幸いです。
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