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動画コンテンツと字幕翻訳

一筋縄ではいかない!多様化する動画翻訳

スマートフォンやタブレットの普及、そしてYouTubeをはじめとしたチャンネルの多様化に伴い、マーケティングの手段としての動画コンテンツが注目されています。

特にインバウンド市場・海外市場へのアプローチ手段として、様々な企業が動画による広告や商品紹介を導入しており、「字幕翻訳」の重要性が増しています。企業向けの字幕翻訳については、基本的な内容をご紹介したこちらの記事「動画コンテンツと字幕翻訳」をご覧ください。

当社でも数多くの字幕翻訳を手掛けてきましたが、イレギュラーな対応が必要となる場面も時には発生します。今回は、字幕翻訳案件をめぐるお客様の様々なご要望にどのようにお応えしてきたのか、その一部をご紹介します。

こういった依頼にも対応してもらえるの?という参考にしていただけたら幸いです。

目次[非表示]

  1. 1.動画ファイルはどのように構成されているの?
  2. 2.ご要望1: 動画内のテロップやスライドを差し替えたい
  3. 3.ご要望2: 既に字幕が付いている動画の字幕を翻訳したい
  4. 4.KIのサービス

動画ファイルはどのように構成されているの?

まずは技術的な話になりますが、字幕翻訳で使用する動画ファイルの基礎知識について確認してみます。

動画ファイルには動画編集が可能なファイルと再生専用のファイルがあります。編集ファイルには様々な形式(規格)があり、あらゆる環境で再生できるようコーデックというプログラムを使用して再生ファイルを作成します。

PC環境の場合、再生専用のファイルは以前ならWMVやFLV形式がよく使われていましたが、現在ではMP4形式が主流です。一方で、編集可能なファイルのファイル形式には、AVI、MOV、WMVなどがあげられます。

字幕翻訳案件では、ほとんどの場合において、お客様からMP4形式の再生専用ファイルをご支給いただきます。一般的には、編集可能なファイルをお持ちでない場合も、MP4ファイルさえご提供いただければ字幕をつけることができますのでご安心ください。


ご要望1: 動画内のテロップやスライドを差し替えたい

さて字幕翻訳案件では、時折お客様から動画内に表示されている原語のテロップを訳語に差し替えたいというご要望をいただくことがあります。また、動画内のパワーポイントの文字を訳語に差し替えたい、という要望をいただくこともあります。

単純に日本語字幕を挿入する作業であれば、MP4ファイルをご提供いただくだけで対応できるのですが、動画内のテロップやスライドを差し替える場合は、編集可能な形式のファイルを提供していただく必要があります。

編集用ファイルがお手元にない場合は、残念ながらテロップやスライドを差し替えることができません。そのため、代替案として、動画内でスライドやテロップとして表示される言語の下に訳語の字幕を併記する形を提案しております。

ご要望2: 既に字幕が付いている動画の字幕を翻訳したい

グローバル展開している企業の場合、動画の言語が英語だけとは限りません。

字幕翻訳案件では、たとえば、フランスに本社を置く企業の場合、フランス語音声の動画に英語の字幕が付けられた状態で、その動画をさらに日本語にしてほしい、というようなケースも発生します。

このような複数言語を介した動画字幕翻訳は、一見あまり発生しなさそうな感じがしますが、実は発生頻度は高いのです。さすがに企業のマーケティング動画で、オリジナル言語がアフリカの現地語といった、ナショナルジオグラフィック的な壮大な動画の案件のお話をいただいたことはありませんが、フランス語スペイン語の動画はよく見かけます。

こういった動画の場合、原語(たとえば、フランス語)の音声を直接日本語に訳出する方法と、すでにフランス語から訳されてる英語の字幕を日本語に訳出する方法が選択肢として挙げられます。

仏→日の翻訳者と、英→日の翻訳者の母数を比べた場合、英→日の翻訳者の数の方が圧倒的に多いので、たいていの場合は、納期と費用の点から母数の多い英→日の翻訳者に依頼することになります。

その場合、完成した日本語の訳文が、英語翻訳を介したために元のフランス語のニュアンスから離れてしまう、という事態も発生しかねませんが、日→英の翻訳を請け負った翻訳会社ではその微妙なニュアンスの差異を確認することができません。そこで、最終的にはお客様に字幕をご確認いただき、調整をかけていくことになります。

さらに、前述したように提供ファイルが編集不可のMP4しかない場合は、元の英語字幕を消すことができません。そのため、元の字幕に薄い灰色でマスクをかけ、その上に日本語字幕をかぶせることで対応します。

では、もしも動画のオリジナル言語がアフリカの現地語であった場合はどうなるでしょうか?アフリカ諸国は歴史的にヨーロッパ諸国の植民地であったため、大抵の場合で英語か英語語への翻訳が可能です。そこから、日本語に翻訳することになります。1ステップ挟むため工程は複雑になりますが、全く対応不可能ということではないでしょう。​​​​​​​


KIのサービス

翻訳会社では、お客様のご要望に最大限お応えできるよう、様々な対応策を検討しています。翻訳対応言語は40言語以上 英訳をはじめ多言語化も。動画字幕について「このようなことはできるの?」という疑問がありましたら、まずは気兼ねなくお問い合わせ、お見積もりフォームよりご相談ください。


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KIマーケティングチーム

KIマーケティングチーム

川村インターナショナルWebマーケティングチームです。開催予定セミナーやイベントの告知、ブログ運営などを担当しています。

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