翻訳会社との上手な付き合い方 Vol 11 ~動画翻訳編~
情報発信のツールとして需要が急増している「動画」。2020年の国内における動画広告市場は、およそ3000億円に上ります※。 一目見て理解しやすいという点から、ローカリゼーション手法として動画を多言語化し発信しようという動きも高まっています。
しかし「自社の動画を多言語化して世界中に発信したい!」と思う一方で、「動画の多言語化はしたいが、今までやったことがなくどうしたらいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
翻訳会社との上手な付き合い方シリーズの第11回目は、動画翻訳依頼前の準備と、依頼時の注意事項について説明します。
※参照:サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表, サイバーエージェント
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好まれている動画の翻訳方法を知る
動画翻訳は、字幕、吹き替え、ボイスオーバーが主な方法となりますが、国や地域により好まれている方法が異なります。例えば北米地域は字幕が好まれるのに対し、東アジア地域は吹き替えが好まれる傾向にあります。(それぞれの方法の詳細については、弊社の関連ブログ「翻訳会社についての豆知識 ~よくある質問⑦マニュアル翻訳と動画翻訳~」をご覧ください。)
参照:5 Tips to Get the Most Out of Your Video Localization Strategy, Nimdzi
コンテンツの内容や配信媒体によっては、必ずしも上記の通りにしなければならないということはありません。しかし、特定の地域に向けた動画である場合には、考慮する必要があります。
ニーズに合った動画翻訳サービスを探す
動画翻訳需要の増加に伴い、多くの翻訳会社が動画翻訳サービスを展開しています。しかし、対応言語や対応可能なファイル形式の数は翻訳会社によって異なります。また、文字起こし、翻訳、字幕挿入を一括して行う会社もあれば、翻訳作業のみで動画編集は行っていない会社もあり、サービスレベルは様々です。
まずは、依頼先の翻訳会社がどのようなサービスがあるのか、お客様のご要望に対応可能かどうかを確認する必要があります。
動画翻訳のプロジェクト予算を決める
動画翻訳の場合、翻訳以外にも文字起こしや字幕編集、吹き替えなどの作業が入るため、文書の翻訳に比べて金額が高くなる傾向にあります。見積金額が想像していたより高いことに驚き、翻訳を断念されるケースもあります。
また、納品形態が変わることで、金額が変わることもあります。MP4などの動画ファイル形式で納品を希望しているのであれば焼き付け作業が工程に加わり、SRTなどのテキストファイルであれば書き出し作業が発生します。
「このくらいまでなら問題ない」といったご予算をもとに、見積もりのパターンを数種、依頼するのも良いかもしれません。ご予算に応じて、どの工程までを依頼するか、など部分的な依頼も可能です。
ここからは実際に依頼するときの注意事項をご紹介します。
翻訳会社に依頼内容を伝える
翻訳会社に依頼するうえで、どういった情報が必要なのでしょうか。主に必要な情報は以下になります。
- 言語方向(何語から何語への翻訳なのか。例:日本語から英語)
- 用途(社内向けコンテンツなのか、あるいは社外向けなのか)
- コンテンツの内容(例:教育マニュアル、プロモーション動画、メッセージビデオなど)
- 依頼したい種類(字幕、吹き替え、ボイスオーバー)
- 希望納期
- 希望予算
- 納品形態(例:MP4ファイルやエクセルファイルなど)
- その他ご要望(例:タイムコードが必要など)
動画の配信スケジュールが決まっている場合はそのスケジュール予定や、字幕を希望する場合は文字を挿入するタイミングやフォント、吹き替えを希望する場合はイントネーションや連結語の読み方の要望なども伝えるとよいでしょう。
まとめ
動画翻訳は文書の翻訳とは違い、翻訳以外の工程が多いため予算やスケジュールを考慮しつつ、どの工程までを依頼するのか、どのように進めるのか等を翻訳会社と密接なコミュニケーションをとって決めていく必要があります。
今後も需要が増していく「動画コンテンツ」。お手持ちの動画で多言語化を検討されている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
川村インターナショナルではAIを活用し納期・コストを最適化する、動画翻訳サービスを行っております。サービスの詳細につきましては、以下のホワイトペーパーよりご確認頂けます。気になる方はご一読ください。
川村インターナショナルのサービス
川村インターナショナルでは、オンライン需要に即したさまざまなコンテンツの翻訳+αのご要望にお応えします。品質を求めるマーケティング動画やeラーニングから、AIを活用した低コストプランまで、お客様のご要望にあわせて柔軟にご対応いたします。「何から始めていいか分からない!」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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