翻訳会社との上手な付き合い方 Vol 8 ~納品後フィードバック~
翻訳会社に依頼をしてみたものの、なんとなく後味がすっきりしない。
このような経験はありませんか?
翻訳会社との上手な付き合い方シリーズの第8回目は、「納品後のフィードバック」についてご紹介します。
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100点満点は難しい
お引き受けする翻訳会社側としては当然のことながら、お客様の期待値を満たすため全力で案件に取り組みます。ただし、初めて翻訳を外注する場合、プロの翻訳者が仕上げた訳文でも完全にはご期待に沿えない可能性がある、という事を想定していただく必要があります。
作業工程においては、案件の分野に長けたリソース(翻訳者やチェッカーなど)を充て、特殊用語についてもできる限りリサーチを行いますが、外部者にとっては馴染みのない社内独特の言い回しが含まれるケースもあります。
またそれらが適切にカバーされていたとしても、文意の理解に微妙な齟齬が発生するリスクもあり、さらには個々の人間による文体の好みが影響する可能性もあります。
(そのようなリスクを回避する方法については『Vol 6 ~依頼編:和文英訳の指示~』でもご紹介しています。ぜひご一読ください。)
FBはできるだけ具体的に
もし、納品物に明らかな誤訳があった、という場合は「クレーム」として外注先に伝えましょう。この場合、翻訳会社側に誠意ある対応が必要である事は言うまでもありません。
あるいは、誤訳というまでではないが期待通りではなかった、という場合でも、遠慮する必要はありません。是非「フィードバック」として伝えてみて下さい。
この時伝えるフィードバックの内容は、できるだけ具体的にする事をお勧めします。
翻訳会社側はこの時点ですでにベストを尽くしているため、指摘が具体的でない場合、意図が充分に伝わらず、再翻訳や修正をしても同じ結果となってしまうかもしれません。
電話やメールでお伝えするだけではなく、WordやPDFのコメント機能、修正履歴機能を活用すれば、より伝わりやすいフィードバックとなるでしょう。
納品後対応については発注時に確認を
エンドユーザー向けのマニュアルやwebで公開する文章など、翻訳会社からの納品後、お客様側で訳文を見直す事を前提として依頼される場合もあるでしょう。
その場合、翻訳を発注される前に以下をご確認ください。
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例えば納品から数か月後、何の前触れもなくポンとフィードバックを送付しても、外部作業者側(翻訳会社)としては立ち返って案件を把握しなおす事にまず時間を要し、困惑する可能性があります。
FBを「価値あるもの」とするためのツール
納品後フィードバックを受け取る側の翻訳会社は、必ずしもフィードバックをネガティブに受けとめるべきではありません。初回依頼時の訳文で100点満点をとることは難しいとしても、お客様側と翻訳会社側でキャッチボールを繰り返しながら、より満足いく訳文に近づける事が可能となり、双方にとってより良い関係を継続していく事ができるからです。
また、フィードバックは単に情報として蓄積しておくだけではなく、ツールの活用等、翻訳会社側でどのように管理しているかも重要なポイントです。
「翻訳メモリ」としてデータベース化すれば次回以降の案件にも確実に反映することができますし、「用語集」を整備しておくことも品質の安定化に大きな効果があります。
フィードバックは双方にとって前向きなものととらえ、適切な管理運用を行う事こそが重要です。
まとめ
「価格が安い」「とにかく早い」「品質に信頼がおける」、これら全ての要望を完全に満たす翻訳会社が存在するならば、誰もがその会社に依頼をするでしょう。
日本国内にも沢山の翻訳会社が存在し、それぞれのカラーがあります。是非、お客様のニーズ、案件ごとの特性に合った翻訳会社を探してみて下さい。
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