マニュアル翻訳と動画翻訳~翻訳会社についての豆知識 ~よくある質問⑦
マニュアルの翻訳費用を抑える方法は?
外国語の動画を日本向けにする方法は?
翻訳の依頼を検討している人も、すでに依頼している人も必見!お客様の疑問を解消する「翻訳会社についての豆知識シリーズ・第七弾」です。翻訳会社のことを知らない方も、翻訳会社と取引をしたことがある方も、様々な方に翻訳会社を知っていただくためのコーナーです。
今回の記事で回答する質問は以下の2点です。気になる方はぜひご一読ください!
その1 マニュアルの翻訳はコストがかかるが、何か良い方法はありますか?
回答:
機械翻訳を活用し、人手の修正と合わせることで、費用を抑えることが可能です。
製品を作ると必ず必要になるのがマニュアルです。マニュアル制作に携わったことのある方であれば想像ができると思いますが、構成の立案、各コンテンツの執筆、表現のチェック、仕様上適正かの技術チェックなど、多くの労力が必要です。
マニュアル1点を制作するだけでも骨の折れる仕事ですが、ユーザー用の操作マニュアル、管理者向けの管理者ガイド、エンジニア向けのサービスマニュアルなど、一つの製品に対して複数のマニュアルが必要になり、制作には非常に多くの工数がかかります。そして当然のことながら、それらのマニュアルを翻訳するとなると、マニュアル本数分の翻訳費用がかかることになり、言語数が多ければ多いほど費用はかさみます。
では、多くの費用を要するマニュアルの翻訳で、コストを抑えるよい方法はあるのでしょうか。以下に、コストを抑える鍵となる方法を2つご紹介します。
1) 機械翻訳の活用
Google翻訳、DeepLを始め、機械翻訳はここ数年で目覚ましい進化を遂げており、効率的な翻訳手段として活用することができます。機械翻訳を活用して作業工数を削減することで、費用を抑えることができます。
2) 人手による後修正、ポストエディットの併用
機械翻訳の出力結果には誤訳や用語の揺れ、不適切な言い回しなどが含まれている可能性があり、機械翻訳の結果をそのまま使うことにはリスクがあります。このようなリスクには、機械翻訳の出力結果を後編集するポストエディットという作業で対応することが可能です。
ポストエディットを依頼する際は翻訳の用途に応じて、内容把握のレベルでよい場合、高い品質が求められる場合など、どの程度の品質を要するか事前に確認する必要があります。 要求品質がクリアになれば、最適なサービスを活用して効率よくマニュアルの翻訳を進めることができるでしょう。
その2 外国語の動画を日本向けに使用する場合、どのような方法がありますか?
回答:
動画に日本語の字幕を入れる方法と、日本語のナレーションを入れる方法があります。
昨今は動画が活用されるシーンが増えています。ショッピングモールでは新しく開発された商品がタブレットで紹介されています。企業のコーポレートサイトではサービスの紹介動画が掲載されたり、コロナ禍においては対面でのセミナーの代わりにウェビナーを活用したりと、動画の使用頻度が増えています。
日本で制作した動画であればそのまま使用すればよいですが、海外で制作した動画を日本向けに使用する場合、たいてい日本語にする必要があります。その際、動画に対して編集作業を行う必要がありますが、通常下記が一般的な方法です。
1) 字幕制作
動画に日本語の字幕を入れる方法です。作業としてはまず動画の音声データの文字起こしが必要です。文字起こしの完了後に翻訳を行います。翻訳が完了したら、訳文を字幕として挿入します。これらの作業はAIを活用することで、大幅に効率化することが可能であり、川村インターナショナルではその方法を提案することもできます。
字幕制作の注意点として、字幕挿入作業に入る前に訳文の修正はないか、フォントは何を使うか、文字を挿入するタイミングはどこか、をある程度確定させてから、字幕挿入作業へ移行することが理想です。詳細未確定のまま先に字幕挿入作業を進めてしまうと、例えば挿入後にフォント変更の希望が出た場合、字幕挿入作業はすべてやり直しになってしまい、場合によっては追加費用が発生するケースがあります。そのため、あらかじめ詳細を確定させてから字幕挿入作業を開始することをお勧めします。
2) 吹き替え/ボイスオーバー
もう一つはナレーションを入れる方法です。字幕よりも高価になりますが、日本語で聞けるため視聴者にとって負担が少ない方法と言えます。
吹き替えは原語の音声を完全に消して吹き替えた日本語音声を入れる方法で、ボイスオーバーは原語の音声をわずかに残しながら日本語を上に重ねる方法です。作業方法ですが、文字起こしを行ってから翻訳するまでは上述の動画と同様です。その後、ナレーターが原語の音声のタイミングに合わせて訳文テキストを読み上げていきます。
こちらも注意点があり、イントネーションや連結語をどのように読むかなど、要望があれば事前に伝えておく必要があります。スタジオなどで収録する場合はクライアント様も通常立ち合いのもとで行うため、その場で要望を伝えながら手直しが可能です。しかし、自宅収録のように立ち合いを行わない場合、あとから要望をいただいて撮り直しを希望されるとなると追加費用が発生する可能性があります。したがって、細かいことでもなるべく詳細な要望を事前に伝えておくことをお勧めします。
おわりに
今回はマニュアルの翻訳の効率化、動画の翻訳について取り上げました。それぞれのテーマについては以下のホワイトペーパーでより詳しい情報をまとめています。気になる方はぜひご一読ください。
また次回の「豆知識シリーズ」をお楽しみに!
川村インターナショナルの翻訳サービス
川村インターナショナルでは、IT、医療、法律、金融、特許などの分野に対応し、英訳をはじめ40言語以上の多言語の組み合わせをサポートしています。お客様のさまざまなニーズへ機械翻訳とポストエディット、従来の人による翻訳の使い分けをコンサルティングいたします。また、動画・音声データの編集や他言語ローカリゼーション対応など、言語に関連する様々なサービスをご提案いたします。
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