memoQトレンドレポート2020 ~大きな注目を集める視聴覚翻訳~
※本記事は memoQ の「memoQ Trend Report 2020」を機械翻訳をかけてポストエディット後にリライト処理をしたものです。第三弾として、「All Eyes on Audiovisual Translation」をご紹介します。 |
2020年には、視聴覚翻訳が再び大きな注目を集めるでしょう。AppleやDisney+など、OTT(over-the-top)ストリーミングサービスを提供するプラットフォームが増えるにつれて、AV市場のエンターテインメントセグメントで競争が激化し続けています。
視聴覚翻訳とは、もはや映画だけに関連するものではありません。有料動画サービスの契約者獲得につながるものであり、したがって莫大な利益に関わるものです。たとえばDisney+は、サービス開始から24時間の登録者数が1,000万人という印象的な数字を発表しました。
世界中の人々が、楽しみながら英語を聞くことに慣れてきています。字幕が付いてさえいれば、外国語で映画を見ることに寛容になりました。視聴者が決める必要があるのは、どのストリーミングサービスプロバイダーが自分のニーズに一番合っているのか、字幕版と吹き替え版のどちらを見たいか、という点です。
メディア翻訳の市場は拡大しており、多くの面で多様化が進んでいますが、1つ変わらないこともあります。
それは、エンターテインメントのローカライズにおいて技術主導の傾向が強まっていることです。メディアローカライズ企業は、足元の業績は堅調ですが、将来の成長の見通しは依然として不透明です。また、意外かもしれませんが、求められているキャパシティ拡大に対応するためには、人員を追加するのではなく、他社製ツールや自社開発ツールなどのテクノロジーと、AV技術、プロジェクト管理、翻訳を担う人材を、スマートな方法で活用する必要があります。
しかし、AV市場の分野はエンターテイメントだけではありません。コンテンツにおける画像の優位性は、あらゆる分野で強まっています。また、ビデオは、トレーニングやマーケティングのコンテンツ、ウェブサイト、展示会で、文書を補完する役割を着実に果たしており、場合によっては文書に代わってビデオだけが使われることもあります。耳が不自由な人向けの字幕や、音声解説などのアクセシビリティサポート機能も、メディア分野で利用が広がっているため、身体が不自由な人々にもより多くのコンテンツを提供できるようになりました。
2020年のトレンド:テクノロジー利用がさらに拡大
「標準化が進む市場において、生産性を高めて業界の動きについて行くためには、翻訳テクノロジーの使用など、技術活用が極めて重要です」
アンジェラ・スタークマン氏 - AV翻訳者およびコンサルタント
この市場では、無数の言語とさらに多くの言語ペア(もちろん、軸となるのは基本的に英語)が扱われるため、人材不足は深刻な懸念材料になりかねません。視聴覚翻訳の「ゴールドラッシュ」期には、多くのリンギストと才能ある新人がさまざまな専門分野から字幕市場に参入しました。こうした人々は今、翻訳業界の高度に構造化されたプロセス指向のツール駆動型アプローチについて、トレーニングによって理解を深めるとともに、新しい職業の魅力的な部分を受け入れるだけでなく、ペースの速い、洗練された技術環境において能力を発揮できることを実証する必要があります。
memoQのような生産性/コラボレーションツールは、増え続けるローカライズ案件に対応する上で、企業にとっても翻訳者にとっても有用です。こうしたツールによって企業やリンギストの生産性が向上するため、国際市場で扱われる映画、シリーズ、言語、言語ペアのロケールが増えて、翻訳の需要がさらに拡大しても、対応することができます。
memoQ とは
(memoQ公式ホームページより)
memoQはCAT(Computer-assisted translation:コンピューター支援翻訳)ツールの一つで、翻訳メモリや用語集を活用することで翻訳作業を効率化できます。
他の翻訳支援ツールと比較すると、memoQには以下のような特徴があります。
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非常にフレキシブルで、初心者から上級者までレベルを問わず使いやすいCATツールであることが特徴に表れています。
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